賃借人のいる借地権建物の売却方法

相談を受ける中で時々ある内容についてお伝えできればと思います。

「現在、借地権建物を所有し、入居者がいます。子供のことも考えて今売却したいと思っていますが、どうすればいいですか?」といった内容の相談です。

なかなか難しい問題が内在しています。

入居者がいれば、居住権があるのでなかなか退去してもらうのには、それ相当の理由が必要になります。

入居者に退去の話をした場合、入居者が同意しない理由として大きく2つの理由があると思います。

一つは物理的な理由ですね。

退去することについては、問題はないが、その先の住居をどうしようか。またその移動のための費用がないといったこと。

この場合、転居先にいい物件があれば退去してくれる可能性は大です。
入居者からすれば、今と同程度の家賃や間取りで住むことができるのか、心配な部分もあると思います。

心配な部分を解消してあげるため不動産屋さんに一緒に回ってあげるとかしてもいいと思います。

また、時間をかけずに退去してもらうためには、引っ越し費用を負担してあげるなど転居準備費を家主の方でサポートしてあげることです。

2つめは心理的な理由。

長年、そこに住んでいると愛着もわきますし、近隣の住民との人間関係もできていると思われます。
やはり、退去することによる寂しさなどが一番の障害になっている可能性があります。

入居者に心理的圧迫を与えるような言動は控えたほうがいいですね。
「居住権」を盾に居座られると、時間と労力を要する結果となります。

時間をかけても丁寧な説明をし、何度も顔を合わせることで心を開いてくれる可能性も大きくなります。

入居者付きで売却する

上記の売却方法は入居者を退去させた上での借地権付建物の売却の方法でした。

面倒なので収益不動産として売却する方法もあります。

入居者がいるということは家賃を受領していることと思います。
もちろん、地代を払っているので 家賃-地代 がプラスになっていることと思います。
家賃が5万円で地代が5,000円なら毎月4万5千円の収益になります。

例えば、4万円5千円×12ヶ月 =540,000円/年

年間54万円の収益物件とした場合、いくらで売却できるか?

単純に利回りを設定すれば売却価格も設定できます。
ただ、借地権付建物なので金融機関からの融資を受けることは非常に難しいのでキャッシュ(現金)をお持ちの買主に限定されます。

おのずと、利回りも高くなり売却価格も低くなる傾向があります。

加えて、借地面積の大小によっても大きく左右されます。
よくある狭小借地(5~13坪程度)の場合、買主からすれば、「もし入居者が退去した場合、再度賃貸に出して入居者が現れるのか?」
ちょっと不安な部分もあります。

そう考えると狭小借地の場合は、買い叩かれる可能性は大。

以前、流通していた7坪の借地権建物の売買価格が1万円。
これは驚愕な価格ではありましたが、売主からすれば次の世代に負の遺産を残すわけにはいかないということで価格設定されたようです。

実際、名義書換承諾料が売主にはかかりますので、売却しても赤字に。

借地を返還したい

売却できないなら、借地をかえしたいという相談も受けます。

そのままでは返還できません。(きっぱり)
借地を返還する際には、建物を除去してからという契約になっています。

ですから建物を解体する必要があります。
建物が単体であれば解体することも可能ですが、連棟長屋になっている場合、単独での解体は困難を極めると推測します。

そう考えると、建物を解体し返還するというのは現実味がなく、できれば第3者に売却する方が大小はありますが、手元にお金が残る可能性大です。

借地の調査と売却なら

自己所有の借地を売却するならまずは間口奥行などの賃借面積の把握から前面道路の調査、売り払いが可能かどうかなど多岐に渡る調査が必要になります。

一般的なマンションや戸建てと違い、借地権は1物件1物件大きな特徴(個性)を持っています。

どこから手をつけていいのかわからない。。。まだ名義が親のままなど
実績豊富な弊社にお気軽にご相談下さい。

また、他社様で依頼をし、買い手が見つからない場合なども安易に価格を下げる前にセカンドオピニオンとしてご相談下さい。